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会場は、石川県ご出身の料理人・道場六三郎さんの「ろくさん亭」。昼夜2回営業の通常営業をお休みいただき、本イベントのために特別貸切でご協力いただきました。
古舘美樹による開会のご挨拶ではカーネーションの活動についてご紹介しました。
「未来を担う子どもたちのために、私たちにできることを少しずつ——」
乾杯酒には、被災地と私たちをつなぐ想いを込めて造られた特別な日本酒「遊穂(ゆうほ)」がふるまわれました。
こちらのお酒は、能登の酒蔵による呼びかけで、一本200円が能登地域へ寄付されるというしくみになっているそうです。一般の方でも購入が可能とのこと。
▼石川県酒造組合連合会

道場六三郎さんも、お料理のご説明とともに、石川県・能登への思いをお話しくださいました。
お料理は、能登の旬の食材をふんだんに使った、
・アワビの姿煮や穴子寿司などの前菜の盛り合わせ
・鰊と茄子、春雨の煮物
・アサリや白魚、桜エビと新玉ねぎのかき揚げ
・海老、帆立、百合根と銀杏の蒸し寿司
など、春を味わう献立の数々。道場さん自ら「精一杯つくりました」と語るお料理に、ご参加の方々からも「どれも美味しくて、心まで温まりました」とのお声が寄せられました。





お料理の一部と乾杯の様子。この日の特別メニューも各テーブルに配られました
輪島の漆と、語り継がれる物語
この日は、漆芸家・瀬戸國勝さんも輪島市から駆けつけてくださいました。
瀬戸さんは「1000年に一度の災害のあとに、自分の仕事が果たすべき意味を見つめ直した」と語り、輪島塗をはじめとする漆の魅力や、技を未来にどう残していくかについて熱く語ってくださいました。
長く愛用しているというゲスト・黒川由紀子さんが、瀬戸さんのお人となりと作品の魅力についてご紹介くださり、お持ちいただいた漆の食器数点を会場の皆様に直に見て触れていただく機会がありました。
会場からは、「本当に軽くて丈夫で、美しい」といった感想や、「15年使っても壊れない瀬戸さんのお盆を日常で愛用している」という声も。その技術と精神に、改めて“日本の財産”を感じる時間となりました。





瀬戸さんがお話の中で引用されていたご本『うるしの話』松田権六 著・岩波文庫刊

実に多くの方が、瀬戸さんのお話に聞き入っていました
▼瀬戸國勝さんがお話の中で紹介されたYOUTUBEはこちら
チャリティバザーと、支援のかたち
会の後半には、会場でチャリティバザーも開催いたしました。
会場には行けないけれど……と、この会のために協力を買って出てくださった方々がいます。
女優・萬田久子さんからは、ご著書『萬田久子 オトナのお洒落術』(講談社刊)とオリジナル大判ストール(非売品)を。
中村メイコさんのご次女であり、刺繍家・作家の神津はづきさんからは、ご著書『ママはいつもつけまつげ〜母・中村メイコとドタバタ喜劇〜』をご寄付いただきました。
これらの品々をチャリティーバザーとして販売しましたが、即完売となりました。
皆様のご支援、改めて感謝いたします。


萬田久子さんのオリジナルストールを羽織った道場六三郎さんと青木チエ。とってもお似合いです

素晴らしいお料理、細やかなサービスを届けてくださった「ろくさん亭」の皆様に感謝を申し上げます。カーネーションズの要望を聞いてくださった道場照子さんにも、御礼申し上げます。


ご寄付と今後について
この会にてお預かりしたご寄付は、「令和6年能登半島地震により被災した輪島朝市に対する支援金」に充てさせていただきました。
朝市では、今もなお復旧に向けての努力が続いており、復興に向けて、工芸の再建や出店活動を始めています。
▼ 輪島朝市を応援する会
▼復旧ニュース(北陸朝日放送)
https://www.youtube.com/watch?v=bK7YnOjPkVQ
ご寄付の詳細につきましては、カーネーションズ公式サイト内「Voice:現地の声」にて、改めて皆様にご報告させていただきます。
参加者の方々からは、
「小さなことでも動けば、世の中が変わっていく」という道場さんの言葉に感銘を受けたという感想や、
「輪島塗を極めていらっしゃる瀬戸さんのお言葉に、心が洗われるような時間でした」
といったもの、会を主催したカーネーションズへのねぎらいの声も寄せていただきました。
これからもカーネーションズは、“つながり”を力に変えて、未来への希望を育ててまいります。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

photo & text by Azusa Yamamoto


