

ハウスの各部屋のベッドカバーには、このような手作りキルトが使われています。
ハウスの大野一美さんに1年ぶりにお会いし、お話を伺ってきました。
改めて、「ドナルド・マクドナルド・ハウス せたがや」のことをご紹介させてください。
東京都世田谷区に位置するハウスは、小児や周産期の専門病院「国立成育医療研究センター」※に隣接する、病気と向き合う子どもとそれをサポートする家族が滞在する場所です。精神的・肉体的・経済的な負担の大きい家族が、ハウスに一人一日1000円で滞在することができます。また、運営はボランティアスタッフと寄付・募金によって成り立っています。
※この他の病院にかかっている方も「せたがやハウス」を利用可能。


ハウスの内部の様子
大野さんは言います。
「私たちのハウスのほかにも、この近隣には、国立成育医療研究センターの医療型短期入所施設『もみじの家』や世田谷区医療的ケア相談支援センター『Hi・na・ta(ひなた)』があります。病気と向き合う子どもとそのご家族をサポートする場所が、同じ施設内にあるということは、非常にめずらしいです。今後は、それぞれの施設同士の連携を深めていこうと動き始めています。
このことをまず発信していきたいです。世田谷区には92万もの人が暮らしています。まず、地元・世田谷の人たちに活動を知ってもらい、応援していただきたい。これは、ずっと変わらない想いです」
手厚いサポートがあるとはいえ、全国からやってくるご家族をすべて受け入れられるわけではないとのこと。何とかならない? ……そう考えたときに、頭の中にあるアイデアが浮かびました。
世田谷にも空き家や空いているスペースがあるはず。入院に付きそうご家族が滞在するという観点から、そこをうまく利用する手はないかしら……?
唐突な私のアイデアに少々驚きながらも、大野さんはこう話してくださいました。
「ボランティアさんからも、過去にそういったありがたい声をいただいたこともあるんです。ただ、どのようなやり方があるのか、私たちもまだ手探り状態です。
類似した事例がないか、探してみますね」
2025年は、「ドナルド・マクドナルド・ハウス せたがや」の25周年に向けて、大きなイベントを企画したいとのことでした。コロナ禍を経て、活動もますますパワーアップをしているそうです。
私のアイデアがかたちになるかはわかりませんが、私個人としても、カーネーションズとしても、継続的にハウスのサポートをしていくことを決意した今回の訪問でした。
